正直に告白する。
3年前に9万円戸建の浴室リフォームをしたけど、仕上がりに納得できてない・・・
リフォーム前よりはマシだけど、「カッコいい」とは絶対に言えない。
最近のユニットバスとは比べようもなく、ボロ感が隠せない。
※9万円戸建の浴室リフォームの記事は、コチラ
そこで『崖の上の傾き戸建』で、浴室リフォームのリベンジをすることにした。
今度こそ、『低コスト』で、『カッコ良く』仕上げてみせる!
本日は、昭和のタイル風呂を令和のお風呂にカッコよくリノベする手法を詳しく公開する。
昭和タイル風呂からイマドキの浴室へのビフォー・アフター。
・選んだのは『パネル工法』
実は今回、『タイル塗装』で仕上げる予定だった。
ところが実際にやってみると予想以上に難しく、結果は失敗だった。
ランダムサンダーで#60のヤスリがけの後で、ミッチャクロンを下地にして油性塗料を使ったが、塗料が密着せず剥がれてしまう。
ミッチャクロン、密着せず・・・
そこで、途中からパネル工法に切り替えることにした。
パネルを貼る時に問題になるのは、タイルとモルタルの段差をどう処理するかだ。
候補に挙げた工法は3パターン。
①段差をスタイロフォームで埋める『断熱材下地パネル工法』(DIYパンダ様のYouTubeを参照)
②段差に檜の羽目板を埋める『檜羽目板+パネル工法』
③段差をそのままアルミ見切りで仕上げる『段差残しパネル工法』
図のようにそれぞれ長所・短所があるけど、今回はコストと手間を考え『段差残しパネル工法』を選択。
他の人がやってるのは見たことがないので、独自で考えたオリジナル工法だ。
・はじめての浴槽塗装
銀色のステンレス風呂は、昭和の代名詞。
平成・令和にふさわしい浴槽にするには、絶対に白くせねばならん。
かといって浴槽を交換すると、手間もお金もかかる。
今回のテーマは、『低コストでカッコ良く』。
最小限の工数で浴槽を白くできる、『塗装』を選択した。
とはいえ、普通の塗料で浴槽は塗れない。
いろいろと探した結果、彩色工房の『パイロキープ』を採用。
塗料と凝固剤を混ぜて使う、2液タイプの塗料。
2万円もする塗料だけど、ここは清水ダイブするしかない。
ちなみに最初の塗装作業時に、うっかり手を滑らせこの高級塗料を丸々床にこぼしてしまった。
下地のステンレスベースコート1万円分を、ただ雑巾に染み込ませて捨てることになった。
※リフォーム失敗のまとめ記事はコチラ
最初はスプレーガンでやるつもりだったが難易度が高く、筆塗りに転進。
高級筆を走らせるが、2液混合タイプのせいか液ダレしやすくムラが出て難しかった。
高級塗料を高級筆で、高級っぽく塗装する
1回目の塗装後に、#600のランダムサンダーでムラを慣らして2回目の塗装。
細かい箇所を見るとムラがありキレイとは言えないが、まぁ何とか賃貸には出せるレベルだろう。
次にもしやる機会があれば、同じく彩色工房の浴槽専用塗料で、やや難易度が低い『バスピュアコート』も試してみたい。
・カラーパネルでアクセントをつける
タイル部分に貼るアルミ複合板は、三菱ケミカルのアルリーダーを採用。
通常のホワイトパネルよりも1,000円くらい高いけど、色が選べて両面使える。
白パネルにダイノックシートを貼ってアクセントを出す方法も考えたが、色つきパネルを使った方が安くて手間もかからない。
見切り材はちょっと奮発して、アルミのものを使用。
金属のアクセントで、高級感を出す。
アルミ複合板は、直線でならカッターで切れる。
ただ入り組んだ細かい箇所は、マルチツールの金属ブレードでカット。
サイズを合わせたら、超強力両面テープと組み合わせてパネル専用ボンドで接着する。
アルミ見切りも、マルチツールの金属ブレードでカットする。
マルチツール GMF50-36 BOSCH
・段差の穴埋めはウレタンフォーム
段差部分のタイルとパネル、見切り材の隙間の穴埋めはウレタンフォームを使用。
DCMの使い切りタイプで、700円程度。
ウレタンフォームは初めて使ったけど、メッチャ使い勝手が良い。
マスキングして水を霧吹きしてからスプレーすると、モコモコ膨らんでくる。
段差を埋める箇所に、スプレーするだけ。
数時間で発泡スチロールのように固まるので、あとは余分な箇所をカッターで切り落とすだけ。
前回はチューブモルタルを使ったけど、こっちの方が安いし加工も簡単だ。
時間が経つと、膨らんで固まる。
このウレタンフォームは、他にもいろんな箇所で使えそう。
リフォームの幅が、また広がるかもしれない。
ウレタンフォームは使い切りなので、余った分はゴミ袋に全部出し切っておこう。
使い切らずに放置すると、ノズルが固まってガスが出せなくなる。
処分する時に、後々缶に穴あけしなければならなくなると、かなり面倒だ。
・床は、浴室シート仕上げ
床には防水の浴室シートを貼る。
前回も使用した、手頃な価格の『サンゲツPM-20301』を使用。
まず、モルタルで床の凹凸を埋めて下地を整える。
モルタルを練ってると、「なんで俺こんなことしてるんだろう?」という気分になる
ボンドは2液混合タイプの、東リ、バスナセメントEPO。
このボンドは1kgだと絶対に足りなくなるので、2kg用意して作業するのがオススメ。
浴槽横のタイルがカーブしてるパネルが貼りづらい箇所も、床シートで仕上げてる。
床シートは面倒な作業だけど、見た目が一気に変わるので達成感がある。
・全体の隙間をコーキング
最後にシャワーや給湯器のリモコン・換気扇を取り付け、全体をコーキングして完成。
パネルの色によって、ホワイトとクリアを使い分ける。
コーキングは、防カビ剤の入ったものを使う。
コーキングには防水効果もあるけど、パネルの断面など素手で触れると危険な箇所を隠す役割もある。
ちょっと盛り気味に、念入りにやる。
DIYに夢中になると忘れてしまうが、あくまで目的は入居者に快適に使ってもらうことだ。
つねに利用シーンを想像しながら、作業していく。
・浴室リフォームにかかった費用
今回の浴室リフォームに使った、材料費を計算してみた。
・アルミ複合板(カラー):25,600円
・アルミ複合板(ホワイト):19,000円
・見切り材:2,500円
・ボンド、両面テープ:2,800円
・浴室シート:4,300円
・シート用ボンド:3,200円
・パイロキープ:20,600円
・換気扇:4,400円
・シャワーユニット:15,100円
合計:97,500円
ギリギリだけど、10万円以内!!
(実際は塗装の失敗分で2万円ほど損失があるが、ここではあえて含めない)
この値段は、なかなか頑張ったんじゃない?
ピカピカになった浴室。これなら「自分でも住める」と思える。
BF-KA145TSG LIXIL/INAX シャワーバス水栓
今回は低予算ながら、納得できる浴室が作れた。
おそらく今回の手法がボクの中では、『低コスト浴室リフォーム』の決定版だ。
もちろんパネルやシートを切ったり貼ったり、手間はかかる。
でも一度やり方を作ってしまえば、次からもっと早く安くできるようになるはずだ。
物価高騰が叫ばれる、現代の日本。
できる限り低予算で物件を用意して、できる限り賃料を上げなければ生き残れない。
『賃料を上げても選ばれる家を、安く作る』
その答えのひとつが、今回の浴室リフォームなのかもしれない。
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