子供の頃は、団地に住んでた。
周囲も同年代の子どもが多く、それなりに楽しかったけど、家は好きじゃなかった。
居間は、タタミに砂壁。
2DKに5人の家族で、ギュウギュウに暮らしてた。
誕生会で戸建てに住む友だちの家に行くと、フローリングの自分だけの部屋がある。
ただただ、うらやましかった。
そんなコンプレックスもあって、和室があると洋室にリフォームすることにしてる。
きっと住む人も布団よりベッドで寝たいだろうし、ちゃぶ台よりテーブルでご飯を食べたいだろう。
床をタタミからクッションフロアにすれば、「洋室」として賃貸募集することはできる。
でも今回は、壁も天井も押し入れもつくり直して「ガチ洋室」に改造することにした。
手間と時間はかかるけど、経験とスキルアップが目的。
これができれば、ほとんどのリフォームは自力でできるようになる。
本日は、和室を洋室化するための壁作り。

昔ながらの、砂壁の和室。
・長押(なげし)を外す
障子や襖を撤去したら、化粧部材の長押をはずす。
こいつは細い釘で留めてるだけなので、バールを使ってベキベキはがす。

廃材の処理は、意外とやっかいだ。
産廃業者に持ってくと、数千円とられることもある。
今回のリフォームで出た廃材は、セーバーソーで細かくカット。
キャンプファイヤーの薪にした。
針葉樹は、火がつきやすく燃えるのも早い。
15kgほど用意した廃材は、あっという間に灰になった。

・下地を組む
和室リフォームでよくあるのは、砂壁の箇所に石膏ボードをはめ込む方法。
でも今回は、砂壁を囲む柱ごとボードで隠すので、補助の下地を組む。
使うのは30×40mmの木材と65mmのコーススレッド。
ビスは頭がはみ出ないように、インパクトドライバーでしっかり食い込ませて打ち込む。
旧耐震(1981年5月以前)はテキトーな造りが多いので、砂壁の奥にある木材の間隔もバラバラ。
穴だらけにしながら、ビスの効くところを探す。
さらに場所によって、砂壁の厚みも違う。
いろんな幅の木材を使ったり、5mm、2mmの板を挟んで微調整。
メンドウすぎて、心が折れそうだ。

床の間も解体して、物置スペースにする。
・石膏ボードを貼る
下地を組んだら、ホームセンターに石膏ボードを買いにいく。
なんと一般価格が、プロ会員より1枚50円以上高い!
ポイントカードを作らないと決めてるボクも、会員にならざるを得なかった。
自分のつくったルールを守れなかったのが、悔しい・・・
11kgのボードを20枚。
ステップワゴンのシートを畳んで、合板の上に乗せて運ぶ。

築14年のステップワゴン。ほとんどの建材がはこべるベンリな車。
今回のボロ戸建てで大変なのは、家そのものが傾いていること。
床は職人さんにやってもらったけど、壁は斜めのままなので石膏ボードは台形のような形になる。
縦横のサイズだけでなく、上下左右のサイズを測って斜めにカットする。
巨大な、立体パズルを作ってる感じだ。

石膏ボードの切断は、カッターで切れ目を入れればパキッと折れる。
ボードやすりで切断面をキレイキレイしたら、28mmビスで打ち込む。
1枚の石膏ボードの固定には、30〜50本のビスを打つ。
ロールビスで打てる、オートパックスクリュードライバーが便利。
電動なので、コンプレッサーを用意する手間もない。
価格も手頃な、優秀工具。
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マキタFR451DZ
・壁パテで穴を埋める
ボードを張ったら、ネジ穴やらつなぎ目をパテで埋める

壁パテは、パテ状態で売ってるものと、粉を水で溶くタイプがある。
両方使ってみたけど、粉のタイプの方が粘度を調整できて扱いが楽だった。
キッチンパネルの廃材で作ったパテ板の上で、粉と水をマゼマゼする。
作り方はもんじゃ焼きと同じで、ドーナツ状の壁を作って中に水を注いで作る。

できあがったパテもんじゃを、ビス穴やボードの継ぎ目にペタペタと盛り付け。
ヘラで表面を平らにする。
ただひたすら、その繰りかえし。
DIYリフォームの9割は、地味で地道な作業。
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極東産機 Hiレベル 10kg 120分
・サンダーでやすりがけ
パテが乾燥したら、やすりがけ。
プロなら粗い番目からはじめて、細かい番目で仕上げるのだろう。
ボクは素人スキームで#180の一発仕上げ。
クロスに凹凸のあるものを使えば、ある程度ごまかせる。
ちなみに小学生の頃はプラモデルばかり作ってたけど、やすりがけは好きじゃなかった。
パーツの継ぎ目にパテを盛ってから、平になるまで何時間もひたすらヤスる。
それに比べ、いまはランダムサンダーでブイ〜ンと撫でるだけ。
電動工具って、ホント素晴らしい。
粉塵がメッチャ舞うので、性能のよい防塵マスクを用意した。
石膏を吸い込んで、病気になったらイヤだからね。
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防毒マスク M-100-WH
・クロス貼り
クロスは外注しようか迷ったけど、細かい仕上げを自分でやりたいのでDIYにした。
柄は、そのときの気分で決める。
今回はサンゲツのSP9571(のり付き)を、Restaで発注。
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サンゲツ SP9571
ボクは、糊づけは自分でやらない派。
時間がもったいないし、糊やハケを別に用意すると費用もそれほど変わらない。
ただ2週間程度しか保存できないので、貼るタイミングで買わなきゃならない。
キレイに貼るコツは、カッターの刃をマメ折ること。
刃折り器を、腰袋につけておけば便利だよ。
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OLFAポキPRO211B
壁紙をキレイに貼るコツは、コチラ
ここまでで、だいぶ洋室っぽくなってきた。

でも、建具や床はこれから。
まだ先は長い・・・
「崖の上の傾き戸建て」は家から近い。
休日だけじゃなく、在宅ワークのあとも毎日リフォームしてる。
気分が乗らず「今日はサボっちゃおうかな・・・」と思う日もある。
そんなときは、とりあえず何も考えずに作業着で現地に行けば体が動く。
ボロ戸建て投資に必要なのは、知識や体力よりもメンタルだ。
「絶対に金持ちになってやる」という強い意志で、前に進むしかない。

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