アパートの前で、車内から張り込みを続ける。
1棟目を買った時は、近くに泊まりこんで昼間・深夜・早朝と時間を分けて現地を見に行った。
まるで、昭和の刑事だ。
本当に人が住んでるの?
昼と夜で、近隣はどう変化する?
「投資」なのだから、失敗しても業者は責任を取ってくれない。
自分自身で、納得できるまで確かめるしかない。
とはいえ初心者なので、どこを見れば良いかわからない。
考えられることは全部やろう、と必死で写真を撮りまくった。
どんな人が住んでいるか?時間帯によって変な臭いがしないか?張り込むといろんな情報がわかる
あれから数百棟の内見と、セルフリフォームを経験。
物件を見る目も、だいぶ鍛えられた。
今では買って良いかどうかが、感覚的にわかる。
今回は、投資用中古物件のチェックポイントを、簡単にまとめてみた。
・水道管の劣化
水道管は使っていないと、水が入れ替わらず腐る。
空室期間が長ければ、ダメージも大きい。
1年くらいなら大丈夫だけど、5〜10年の空き家は気をつけた方が良い。
いつまで住んでいたのかは、必ず確認しておこう。
チェックするなら、実際に水道の元栓を開けるのが確実。
最初は茶色い水が出て、だんだんと透明になっていく
この程度なら、何とかなる。
たまに緑色の水(?)が出たり、元栓を開けた瞬間、給湯器からバシャバシャと水がもれ出したりする。
水栓がクルクルと回転しながら、水を撒き散らして大惨事になったこともある。
びしょ濡れになっても、「買う前で良かった」と思える。
内見の前に、「実際に水を出して確認したい」と仲介業者に伝えておこう。
アパートの場合は、水道代を負担してでも空室すべてを開栓してもらう。
水道管は購入後のトラブルも多く、修理費用も安くない。
予想外の出費を増やさないためにも、買う前に確認しよう。
※水道管修理の記事はコチラ
・建物の傾き
傾いている建物は、好きじゃない。
地盤沈下・シロアリと原因はいろいろあるけど、傾いている建物は全体的に作りが弱い。
床下から空き缶や端材が出てきたり、施工業者の手抜き跡も目立つ。
当然、修理には技術がいるし、お金もかかる。
ただ多少の傾き(6畳間で2cm以内)なら、そのまま貸す選択肢もあるだろう。
ボクは内見時に、レーザー水平器を持っていく。
「傾いてるかな?」と思ったら、パッとレーザー当てて、床との距離を測れば正確に傾きがわかる。
傾いている物件を買ってはいけない、とまでは言わないけど
知ってて買うのと、知らずに買うのでは、大きな違いだ。
レーザー水平器は、リフォームでも使えるので持っていて損はない。
Huepar レーザー墨出し器
・近隣のコンビニ
物件から一番ちかいコンビニには、必ず立ち寄る。
スーパーやコンビニは、地元の人の情報がたくさん詰まっている。
学生・サラリーマン・建築系・農業系
街には、どんな人たちが住んでいるのか?
停まっている車の種類からも、近隣のお財布事情が見えてくるし
弁当類の生モノの品揃えで、集客量もわかる。
もちろん、物件からの距離も大事。
コンビニを情報源として活用できれば、金持ちに近づける。
・雨漏り
雨漏りは、どんなに安い家賃でも修理しなければならない。
壁や天井裏の木材が雨で濡れると、シロアリが寄ってくる。
放置すると、家の全体が傷む。
天井や押し入れに雨染みがないかのチェックはもちろんだけど、仲介業者に「雨漏りはありませんか?」と確認した方がいい。
ただし、雨漏りがあったらダメではなく、修理費をかけても利益を出せるかが大事。
たとえ雨漏りで天井に穴が開いていても、修理費以上に安ければ、差分が利益になる。
※雨漏り修理の記事はコチラ
・売りに出す理由
不動産の価格は、売る理由で大きく変わる。
投資家が利益確定のために売るのであれば、あまり値段は下がらない。
売主が緊急でお金が必要なら、指値できる可能性もある。
ローンがあれば、残債以上の値引きはできない。
「どうして売りに出すのか?」は必ず聞いておこう。
・近隣住民
内見の時にご近所の人がいたら、挨拶してみよう。
ちゃんと返してくれるかどうかでも、まともな人か判る。
現地には、名刺を用意して作業着で行こう。
ご近所と仲良くできれば、買ってからも安心感がある。
物件えらびのポイントは、数多く見ることだ。
いくつも内見すると「基準」ができ、物件の価値を見極められる。
最初は多くの人が「買いたい病」にかかる。
ボクも、いまだにそうだ。
どんなにボロくて悲惨な家でも、10割増しで良く見えるので注意しよう。
・物件取得や修理にかかる「費用」と「時間」
・投資に対してのリターン(利回り)
この2つを見極め、冷静に数字で判断する。
それができれば、不動産はもっとも確実な投資になる。
不動産投資ランキング
コメント