火災部屋から、車で12分のところに売りに出た、一棟アパート。
水漏れアパートを売ってくれた、業者さんからの紹介だ。
物件のスペックは、コチラ
【物件概要】
・鉄骨33年/1種住居/約100平米
・某市(人口6万人)の大手の工場から徒歩1分/最寄り駅から12分
・駐車場なし(近隣3,000円/月)
・前面道路は3m程度の細い路地/ベランダ南向き
・1DK×4世帯(入居1/4)35,000円/月
・全部屋和室/3点ユニット/台所給湯なし/屋外洗濯機置き場
・外壁塗装ボロボロ/内装はキレイ
・告知事項あり(自殺/8年前)
この物件、満室になれば利回り30%以上になる値段で話をいただいたが、今回は見送った。
現地の内覧までして、迷いながらも、最終的にお断りした理由をまとめてみた。
【理由1】近隣の施設が少ない
工場はすぐ近くなのだけど、コンビニが1軒あるだけで、スーパーや薬局から遠い。
雰囲気は、埼玉あたりで、市街化調整区域に入ってしまった住宅街を思わせる。
大きな通りに出ても、車が少ない。
若い人は、住んでいてもおもしろくなさそうだな・・・そんな場所。
【理由2】安く直せるところが少ない
クロスや天井が、綺麗だった。
水周りも、流し台がボロいものの、絶対に交換しなければならないほどではない。
外壁はボロボロだけど、建物はしっかりしている。
根本的な問題は、3点ユニット・屋外洗濯機。
これを解決するためには、間取りから変えねばならん。
上下水道の配管工事も絡むので、メッチャ大変。
そして、1部屋の家賃が安いので、そんなにお金をかけることはできない。
すぐに募集できるくらいにはキレイ。それだけに、どう改善すれば良いかがムズカシイ。
【理由3】管理会社が見つからない
地元で管理をしている、不動産会社5社に訊いてみた。
かろうじて受けてもらえそうだったのは、1社だけ。
しかも管理費10%で、空室3部屋の客付は難しいって・・・
キビしすぎるだろ・・・鬼の管理だな。
自宅から近い物件であれば、募集もなんとかできるかもしれないけど、
家から300km離れてて、管理会社の協力が得られなければ、どうしようもない。
【理由4】告知事項の民法改正
今年4月の民法改正。恥ずかしながら、不勉強で知らなかった。
自殺とか事故があった物件は、その後の入居の有無に関わらず、ずっと告知しなければならなくなったのね。
地元の賃貸業社さんに、教えてもらった。
貸す時も言わなきゃならんし、もちろん売る時も。
更地にして、土地として売る時も告知が必要とは・・・
地獄ぢゃん・・・
【理由5】気分が乗らなかった
収支の数字だけ見ると、損はしないんだよ。
10年の融資でも、現況の家賃だけで返済できちゃう。
評価額以下で売りに出ているので、そこそこ資産価値もある。
しかも利回り30%超えで、他の投資家さんとの競争なし。
普通なら、笑いが止まらないはずだけど
今回は、なんだか気分が乗らなかったのよね・・・
いま戸建のリフォームで、お腹いっぱいってのもあるけど。
いつもの、「オイシイ!」って感じが、まったくしなかった。
【理由6】わかる人には感じるらしい・・・
これ地元で、ベテラン客付のお姉さまに聞いたのだけど。
その部屋だけは、どうしても入ることができなかったって・・・
事故を知らない人でも、「この部屋なんかありましたよね?」ってわかるらしい。
やっぱり、わかる人にはわかっちゃうんだな〜
ボクは、平気だったけどw
今回の物件、一言でまとめると
「満室にするイメージが、できない」
なのだと思う。
弱気だったかなぁ?
おことわりした判断が、正しいと思いたいけれども・・・
地獄への入り口だったのか、それとも天国だったのか?
ちょっと、先をのぞいてみたくなる物件だった。
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