物件が火事になったら、必ずやるべきこと

一昨年のクリスマスに、アパートが火事になった。
入居者のタバコが原因で、1部屋が全焼してしまった。
やることは多かったけど、たくさんの人にご協力いただき、半年がかりで復旧できた。
その中でも、絶対に自分自身で動かなければならない仕事がある。
これを他の人に任せてしまうと、火事は最悪のトラブルとなる。
これから乾燥して、火事が増える季節。
今日のテーマは、火事のときに「自分自身でやらなければならないこと」について。

もし持っているアパートが火事になってしまったら・・・

・現場検証の立会い
火災は夕方18時くらい。
その日の22時頃に消防署から電話があった。
翌朝10時から、現場検証だったのだけど、会社には「熱が出た」って休んで現地に行った。

会社なんか、行ってる場合じゃない。の皆様には申し訳ないが
まず、何を差し置いても現場には自分自身で行かなければならない。
必要な情報の9割以上が、ここで得られるからだ。
管理会社はもちろん、家族にも任せてはいけない。
奥さんに行ってもらうとか、ダメだよ。
大事なのでもう一度書くけど、絶対に自分自身で現場に行くこと。
やることもたくさんある。
・消防、警察、関係者との名刺交換
・被災者の確認とケア
・上下隣の入居者への挨拶
・現場の写真をすみずみまで撮りまくる
・現場の動画も撮りまくる
・火災部屋の入居者の連絡先を確認
・管理会社に情報共有
・保険会社に連絡
・産廃業者の手配
・キーボックス取付
・り災証明の申請
・新しい消火器の設置
関係者の連絡先、現場の状況など
復旧までの長い道のりに必要な情報は、ほとんどがこの時間に収集できる。
忙しくって、ご飯たべる暇もないので、ウィダーインゼリー的なものを持って行くと良いかもね。

NLSキーボックス DS-KB-1

・保険会社への申請
まず大前提だけど、どんなに小さい物件でも火災保険には入ろう。
保険がないと、火事の大きさによっては破産しちゃうし、たくさんの人に迷惑がかかる。
いざ火事の連絡を受けると、マジで手が震えるので、保険証券も、物件の謄本と一緒にバインダーの分かりやすいところに保管しておこう。
保険会社への連絡と申請は、絶対に自分でやる。
管理会社にも家族にも、任せちゃダメ。
保険金の入金先は、必ず自分名義の口座にする。
管理会社は「こちらでお手伝いさせてください」と、保険の申請をしたがるけど、絶対に任せてはいけない。
ここで判断をまちがえると、プラスになるものもマイナスになってしまう。
大事なので、もういちど言うよ。
保険会社への連絡と申請は、自分自身で、自分名義の口座で！

保険に入っていれば、火事でもちゃんと復旧できる。

・復旧工事の手配
火事の片付け・復旧工事の手配は自分でやろう。
管理会社にまかせても、なにひとつ良いことはない。
退去やトラブルの時に動くお金から、管理費を取るのが彼らの仕事だからね。
「管理」を売るから、「管理会社」って言うんだよ。
ムダな管理を、買う必要はない。
職人をさがして、分離発注するのが望ましいけど、ムリなら工務店に丸投げでも大丈夫。
それなら業者に電話して、見てもらうだけだから誰でもできる。
ただし、丸投げするなら複数の業者から見積もりを取ろう。
会社によって、値段の差がかなり出るはずだ。

・入居者のケア
火災がおきた部屋の入居者はもちろん、隣近所の部屋の住民の方のケアも必要。
ボクの場合は、火事の翌日には管理会社から電話してもらい、アパート全世帯にお詫びと、状況をヒアリングをしてもらった。
さらにアパート全世帯に、カタログギフトを贈って、火事部屋の上の階には、見舞金を渡してもらった。
管理会社に任せていても、こういう動きはしてくれない。
管理会社は、われわれが管理してあげないと、思い通りには動いてくれない。

カタログギフト

火事は、やり方しだいで、天国にも地獄にもなる。
誰かに後始末を丸投げすれば、地獄行きだ。
だからといって、全部を自分でやる必要はない。
「人（関係者）」「物（復旧）」「金（保険金）」の流れの中心に立つだけでいい。
すべての情報をおさえて、思い通りにコントロールしよう。
ピンチがチャンスに、変わるはずだ。

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